どうも!
元雑草プロサッカー選手、現雑草シンガポール駐在員のトムです。
2018年に入って12冊目の本ジャック・ウェルチ著「ウィニング 勝利の経営」を読み終えました。そこでちょっとこの中で気になった点をまとめてみようと思います。あくまでトム視点での読書記録です。
ざっくり読むための見出し
ウィニング 勝利の経営―ジャック・ウェルチを読んで
ジャック・ウェルチと本の概要について
ジャック・ウェルチは「20世紀最高の経営者」と呼ばれる人物。元GE(ゼネラル・エレクトリック)社の会長兼CEOを務めた。
そんなジャック・ウェルチが引退後世界各国で講演会を開催し、彼の経験を伝えていく中で、多くの熱意溢れる人と会い、会話をし、質問に答えてきたことで生まれたのがこの本です。
それら多くの質問があるがそれらのほとんどに共通して込められていた本質は「勝利」はどのようにして手に入れられるのか?であった。そしてジャック・ウェルチも勝利がビジネスにおける大切なことだと考えている。
この「勝利」を手にする上では「人」がすべてである。という考えからこの本では、実際の事例をもとに「人」の事が多く書かれています。まさに「20世紀最高の経営者」が後世に残すメッセージのような1冊でした。
現在の課題
ここから実際にこの本で学んだことを取り上げる前に簡単に現在の私自身の状況を明らかにしておこうと思います。同じような状況の人にはより共感いただきながらお読みいただけるかなと思います。
2つの課題
- 右も左もわからぬ新人社長
- 軟弱な企業(店舗)基盤
1つ目は私自身に関することとして、先日ご報告いたしましたが27歳にして5月1日より社長となる事となりました。その為自分自身の働き方や考え方は大きく変化をさせ、進歩させていかなければなりません。
その為に今はできるだけ多くの視点が必要です。もちろんどこかでしっかりと方向性を定めていく必要があるのですが、フュービック本社の黒川社長の考え方をベースにしつつ、私なりに多くを自ら学ぶ必要があると感じています。
そんな漠然としたヒントを求めてこの本に手を出しました。何かこれからの判断決断や指針となるものの光が欲しいと思い「20世紀最高の経営者」にも頼ってみました。
2つ目は現在のFubic Singaporeの現状に対する課題です。まだ2年弱の会社ではありますが、もう1年が過ぎました。それでもまだ目先の火消しに追われ現状が成長していません。
この状態で今後スピードを上げ展開し、出店を加速させていくのは非常に怖いです。このまま出店していくと火消が間に合わない、管理が追い付かない為に常に炎上しているか、業績が全く伸びないか、管理者を増やし管理するか、これらすべてとなりえます。
そういう状態を招かない為に今の内部体制を整えることが非常に大切であると思っています。これを整えながらしっかりと業績を成長させるこれが当面の目標です。ここで言う内部体制とは「理念浸透」と「人事制度」の2点です。
本から3つの学び
- ミッションとバリューは、理念と行動基準
- リーダーのあるべき姿
- 納得のいく評価システム
〇ミッションとバリューと理念と行動基準と…
先日の前田鎌利さんの講演会でも「自社の理念を理解することは大切だ」と伝えられました。ほかにもジムコリンズの著書「ビジョナリーカンパニー」でも、ドン・キホーテの安田会長の著書「安売り王一代」にも同じようなことが書かれています。
そして理念の大切さは私が勤めるフュービックの社長である黒川社長も語っています。その会社の理念や価値観を浸透するべく、毎月東京・大阪・福岡で基礎研修という名前で研修が行われています。
この基礎研修には日本での店長時代は毎月参加し、より考え方を洗礼させていきました。決して毎回内容が変わるわけではない。むしろ基盤は変わらない。その研修を何度も何度も受けて「わかっているよ」という状態から、「自然とお店のスタッフに落とし込める状態」にまで深めていくのです。
でもこの研修を一番理解しているのは黒川社長ですが、その黒川社長がこの基礎研修に一番参加しているのです。正しくはすべての研修に参加しているのです。このことから考えると新人社長である私は、黒川社長以上に参加して初めて理解度が少し近づけると思います。
しかし、これまでこれらがうまく整理されずに言葉だけ先走っていた印象があります。まずは私自身がそれを理解する必要があると思います。そこで今回の「ウィニング 勝利の経営」を読んで感じたことを含めてまとめてみようと思います。
〇企業理念(Company Philosophy)は、
「人の未来を大きくし、それを応援する会社」
これは「こういう思いの人と一緒に働きます」という指標のようなもので会社の中枢となる考え方です。つまりこれに賛同できない人は、そもそも一緒に働けないものです。すべての人がどんな時もこの想いを持って働いている必要があるものです。
これはお客様に対しても、そして従業員に対しても、パートナー企業の方々に対してもすべての人の未来を大きくし、それを応援する会社であるというフュービックにおける最も大切な考え方です。
〇企業ミッション(Company Mission)は、
「世界中の人に若々しく健康でいる為の習慣に革命を起こす」
この「ウィニング 勝利の経営」の中ではミッションとは、「私たちはこのビジネスでどのように勝とうとしているのかである」と書かれていた。ここから考えてもフュービックがどのように勝とうとしているのかはうかがえる。
でも、私個人としては「勝つ」の背景には「価値」があるとこの本を読んで感じました。つまり私たち企業はどのようにして社会に価値を提供するのか。ということが会社のミッションであると思う。
ビジネスということは必ずそこで「お金」が動く。この「お金」とは価値の交換ツールであることを考えると、フュービックのミッションには社会にどんな価値を提供するのかが謳われているように思います。
つまり企業理念だけを見ればいろんなビジネスが考えられます。人材紹介事業でも、コンサルティング会社としてでも、もしくは金融業でも人の未来は大きくできるでしょう。しかし、そこに方向性を示したものこそ、ミッションです。
「世界中の人々に若々しく健康でいる為の生活習慣に革命を起こす」ビジネスで社会に価値を提供していきます。それがフュービックの目指す方向性です。
〇行動基準(Value)は、
「気持ちがいい」
「ウィニング 勝利の経営」の中でバリューとは、「単に行動基準のことである」と述べられていた。それを考えればフュービックの行動基準は「気持ちがいい」である。しかし、この「ウィニング 勝利の経営」には続きが記されています。
この行動基準は、具体的で、詳細にわたって、明確に記述されており、想像の余地がないものとされています。こういった意味では私自身がもっともっとこの「気持ちがいい」をかみ砕き理解する必要があります。
この行動基準のベースを作れていないから、まだまだシンガポールは不安定で、スタッフ間の問題が絶えないのだと思います。日本は違います。すでに歴史があり、それを理解したスタッフたちがしっかりと後輩たちに受け継いできました。そうして形作っているからこそ暗黙知における気持ちがいいの定義が出来上がっています。
それをシンガポールにも落とし込む方法は、私が理解し、明確に示すことです。「フュービックらしい」をシンガポールにも作ります。それが今後海外展開を進めるうえで大切であると感じました。
リーダーのあるべき姿
様々なリーダーシップ論に関する本が出版されています。気になってこれまでもいくつか読んできました。しかし、そこに書かれているすべての事に共感するわけでもないです。
またフュービックでは、「ボスマネジメント」ではなく「リードマネジメント」でなくてはならないという絶対のルールが存在します。これは良い悪いではなく会社における絶対のルールです。昨日の夢に黒川社長が出てきたくらいこれは絶対です。
その上で自分らしさや、自分というキャラクターを理解してリーダー像を築いていく必要があると思います。そんな中今回の「ウィニング 勝利の経営」の中で心に残った言葉があったので、記憶に書き留めておこうと思います。
優れたリーダーの共通点は、
・部下の事を心から気にかけ成長と成功を願う
・自分をさらけ出す
・率直で誠実で楽観的で、人間性に溢れた人– ウィニング 勝利の経営学
トム #メモメモ
— Tom.Y@SG 駐在員(フュービック) (@tomsoccerbaka) 2018年3月31日
特にこの中の「率直」というのがキーワードであるように思います。 虚勢を張る人、大きく見せたりする人の事は非常に信頼しにくいです。リーダーになるうえで重要なのは、この信頼であると思います。
社内から、社外から、お客様からどれだけ信頼を得られる人であるかというのが非常に重要だと黒川社長を見てて感じました。黒川社長とお食事をご一緒させていただきた時に、お相手の方はその帰りにはファンになっていました。
それは黒川社長が「率直」で誠実で、それでいて夢に溢れた人であるからなのかなと傍にいて感じました。いきなり同じようにはなれなくても、まずは「率直」に、そして「誠実」に生きることはできるので、それらを積み重ねていきたいと思います。
コミュニケーションは「率直」出なくてはならない。
競争相手のことなんかどうでもいい。社内でコミュニケーションが取れないことの方が、よっぽど恐ろしい敵だ!– /ウィニング 勝利の経営学
トム #メモメモ
— Tom.Y@SG 駐在員(フュービック) (@tomsoccerbaka) 2018年3月28日
それが社内の円滑なコミュニケーションにもつながり、より強固な企業へと成長していくきっかけになるはずです。まずは社内から強いものを作ります。
納得のいく評価システム
3つ目がこの「納得のいく評価システム」です。これは非常に難しくこれからも何度も何度も課題として表れるものであると思います。しかし、それが企業が大きくなるということであり、まさに成長痛のようなものであると感じています。
日本ではなかったトレーナーのインセンティブ制度をシンガポールでは導入しました。しかし、このインセンティブラインが不明確で、この1年半の間に3度変更を繰り返しています。まだ安定し切っていないのが事実です。
このインセンティブは、「ここまで会社としては頑張ってほしい」というライン以上に頑張ってくれたスタッフに与えられるものであるはずです。しかし、その基準が定まっていなかったのがこれまでの変更の原因です。
しかし、日本でもインセンティブが導入されたり、店長の降格基準ができたりと様々な人事制度が導入されています。やはり企業が成長すればするだけこの成長痛は発生します。
ちょっと話は変わりますが、元々私はサッカー選手でした。決してサッカーに限ったことではありませんが、どのスポーツにも明確にルールが存在し、その中で選手が切磋琢磨し合い、一つの勝利を掴みに行きます。その中には昇格もあり、降格もあり、勝利があり、敗北があります。
元々スポーツ畑出身で、そういったスポーツ経験を持ったスタッフが多いフュービックだからこそ、もっとスポーツをしているような感覚で仕事ができたらいいなと私は思っています。この「納得のいく人事制度」というのはこれからも付きまとう問題です。
それは社会にも、時代にも左右されるものです。しかし、スポーツも同じで毎年毎年ルールの改正がなされて今日のスポーツが出来上がっています。そうやってスポーツの様に、日々成長していくような企業でありたいです。この念いから逃げずに企業づくりをしていきたいと思っています。
今後への反映
上記の様に大きくこの「ウィニング 勝利の経営」から感じた事、学んだことが多くありました。その中でただ学びましたでは、結局なんの進歩もしません。そこで今後実際に取り組んでいこう取り組もうと思っていることがあります。(こうやって公言しないと辞めてしまうので…(笑))
- 週1回の基礎研修の実践
- 黒川社長の基礎研修に参加
- 多くの先輩方とコミュニケーションを取り「フュービックらしい」を理解する
- 嘘をつかず「率直に」、「誠実に」生きる
- 常に社内の仕組みと課題を照らし合わせ、改善に努める
どんどん内容が抽象的なものになってしまってますが、しっかりと自分の行動と向き合い、自分を戒め歩んでいこうと思っています。
ただまだまだ駆け出し、むしろまだ走り出してするいません。だからこそはじめのうちはしっかりと黒川社長との考え方をすり合わせて前に進んでいきたいと思います。すり合わせる為には自分の考えを持ちGAPを知ることから始めます。
その考え方の整理の場としてこのブログも使っていこうと思います。もしかしたら、ずれすぎてて激を飛ばされることも覚悟で書き続けようと思います。
まとめ
今回は「ウィニング 勝利の経営」を読んで感じた事、今後へ生かしていきたいことをまとめました。シンガポール情報もこれまで通り配信していきますが、一部こういった私自身の学びや、考え方を配信する場に変えていこうと思います。
どちらも応援して読んでくださったら幸いです。26歳まだまだ未熟者の経営者ですが、信じてくれた人の期待にこたえられるように成長していきます。
尊敬する上司橋口取締役の言葉
トム!がんばれよ!
信頼した人間に徳させるか損させるか。
それがあなたの価値になる! https://t.co/FZlvr2JgjY— 橋口 寿三雄@ドクターストレッチ取締役 (@TRX37343366) 2018年4月5日
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Tom Yoshida